Skin Skincare University

夏のスキンケア——紫外線・汗・皮脂の三重苦

LEVEL 2 季節と環境のスキンケア
KAIAN R&D Team | |

夏は肌にとって最もハードな季節です。紫外線・汗・皮脂という3つのリスクが同時に押し寄せ、さらに冷房による乾燥も加わります。それぞれの対策を正しく理解しましょう。

夏の3大リスクUV紫外線UV指数 8-11+DNA損傷光老化促進対策:2時間ごと塗り直し抗酸化成分併用NMF流出天然保湿因子が流出角質層の保水力低下肌内部の乾燥対策:こまめな保湿補給NMF成分の補充皮脂過剰分泌皮脂≠保湿酸化→くすみ毛穴の詰まり対策:適切な洗浄ナイアシンアミド

紫外線——2時間ごとの塗り直しが鍵

日焼け止めは「朝塗ったら終わり」ではありません。汗や皮脂、衣類やタオルとのこすれで、肌にのせた膜が少しずつ失われていくため、効果を保つには塗り直しが欠かせません。特に夏は、2時間ごとの塗り直しが基本。「SPF50を朝1回」より「SPF30を2時間おきに」のほうが実効性は高いのです。

汗で失われるNMF(天然保湿因子)

汗をかくと、角質層に含まれるNMF(天然保湿因子)——アミノ酸、尿素、乳酸ナトリウムなど——が一緒に流れ出します。汗をかいた後に肌がつっぱるのは、水分の蒸発に加えてNMFの流出も一因と考えられ、角質層の保水力が低下するためです。夏こそ保湿が重要な理由です。

皮脂増加の落とし穴——「皮脂=保湿」ではない

夏は気温上昇に伴い皮脂分泌が増加します。肌表面はベタつくので「保湿は十分」と思いがちですが、皮脂は「油分のフタ」であって「水分の補給」ではありません。皮脂が多い=肌内部が潤っている、ではないのです。

冷房乾燥の落とし穴

夏の室内はエアコンで湿度40%以下になることも珍しくありません。外では汗をかき、室内では冷房で乾燥する——この繰り返しが肌のバリア機能を弱めます。

軽いテクスチャーでも保湿力を落とさない選び方

夏はヒアルロン酸やセラミド配合のジェルタイプなど、軽いテクスチャーでありながら保湿力のある製品を選びましょう。「さっぱり=保湿力が低い」とは限りません。テクスチャーと保湿力は別の軸です。

参考文献

本記事の科学的記述が依拠する主な査読論文です。

  1. Rawlings AV, Harding CR. Moisturization and skin barrier function. Dermatol Ther. 2004;17 Suppl 1:43–48. PubMed
  2. Mouret S, Baudouin C, Charveron M, Favier A, Cadet J, Douki T. Cyclobutane pyrimidine dimers are predominant DNA lesions in whole human skin exposed to UVA radiation. Proc Natl Acad Sci U S A. 2006;103(37):13765–13770. PubMed
※本記事は化粧品成分に関する参考情報であり、効果を保証するものではありません。数値・試験結果は条件により異なります。医薬品的効能を示すものではありません。
← 読みものにもどる