LEVEL 2 発酵成分の世界
KAIAN R&D Team | |
「発酵成分配合」と書かれた化粧品は数多くありますが、発酵に使われる微生物の種類によって、得られる成分も効果もまったく異なります。ここでは、代表的な4つの発酵成分を比較します。
1. 乳酸菌発酵液
乳酸菌(Lactobacillus属など)が産生する乳酸や短鎖脂肪酸は、肌のpHを弱酸性に保ち、バリア機能を強化します。保湿効果にも優れ、敏感肌向けの製品に多く使われています。
2. 酵母エキス / ガラクトミセス培養液
酵母(Saccharomyces、Galactomyces等)の培養液には、ビタミンB群、ミネラル、アミノ酸が豊富に含まれます。肌のターンオーバーを整え、透明感を引き出す効果が期待されます。韓国コスメで人気の「ファーストトリートメントエッセンス」の主成分として有名です。
3. 麹 / コメ発酵液
麹菌(Aspergillus oryzae)によるコメ発酵液は、コウジ酸を産生します。コウジ酸はチロシナーゼ(メラニン合成酵素)を阻害し、美白効果が認められた医薬部外品有効成分です。日本酒の杜氏の手が美しい理由がここにあります。
4. バチルス発酵物
枯草菌(Bacillus subtilis)由来の発酵物は、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)を含み、穏やかな角質ケアを実現します。化学的なピーリングに比べて刺激が少なく、肌にやさしい角質除去が可能です。
このように、一口に「発酵成分」と言っても、微生物の種類によって効果は大きく異なります。自分の肌悩みに合った発酵成分を選ぶことが、効果的なスキンケアの第一歩です。
参考文献
本記事の科学的記述が依拠する主な査読論文です。
- Zilles JC, Dos Santos FL, Kulkamp-Guerreiro IC, Contri RV. Biological activities and safety data of kojic acid and its derivatives: A review. Exp Dermatol. 2022;31(10):1500-1521.
- Rawlings AV, Davies A, Carlomusto M, Pillai S, Zhang K, Kosturko R, Verdejo P, Feinberg C, Nguyen L, Chandar P. Effect of lactic acid isomers on keratinocyte ceramide synthesis, stratum corneum lipid levels and stratum corneum barrier function. Arch Dermatol Res. 1996;288(7):383-390. PubMed
※本記事は化粧品成分に関する参考情報であり、効果を保証するものではありません。数値・試験結果は条件により異なります。医薬品的効能を示すものではありません。